遺伝性大動脈疾患(マルファン症候群など)
50歳未満で大動脈の疾患がある場合には、遺伝性の大動脈疾患の可能性があります。
マルファン症候群や、その類縁疾患(Loeys-Dietz症候群、Ehlers-Danlos症候群など)の患者さんは、大動脈の病気が生命予後に関わることが多いため、慎重な治療方針の決定が必要となります。また、側湾症や漏斗胸、眼の疾患で専門的な治療が必要になることも多く、その場合には当院では整形外科や眼科といった関係部門と協調して治療にあたります。
また、大動脈疾患以外に病気がない遺伝子変異(ACTA2遺伝子異常など)の患者さんの場合には、大動脈の他に特徴がないため、確定診断には遺伝子診断が必要です。原因遺伝子を明らかにすることにより、早期診断・治療の開始、また血縁関係者の病気の可能性を明らかにすることができますが、遺伝子診断を行うには倫理的問題について十分に配慮した上で、専門的な知識や経験が必要です。そのため、当院では臨床遺伝学センターや小児科といった関係部門と協調して治療にあたります。
遺伝性の大動脈疾患が疑われる患者さんの場合には、相談の上、必要な検査を行い対応しています。ご不明な点やご不安なことがございましたら、お声がけください。
また、遺伝性大動脈疾患とは異なりますが、先天性大動脈弁二尖弁の患者さんでは、大動脈瘤に大動脈弁の弁膜症を合併することが珍しくありません。40歳から60歳までの若年で手術が必要なことも多いです。
専門科、かかりつけ医との連携
大動脈の治療・手術を行うにあたって、糖尿病や膠原病、腫瘍や泌尿器・整形外科的疾患など、専門科の支援が必要な際は、当院の専門科と協力して治療を行います。
高血圧や糖尿病、高脂血漿などは、血管の病気の予防に重要です。内服治療が必要な患者さんは、手術前後の短期間以外は、内服治療の継続が必要です。そのため、手術が終了して経過良好の際には、通い慣れたかかりつけの医療機関での治療継続が重要です。経過に応じて、患者さんごとに最適な方針をご案内いたします。
合同手術
様々な腫瘍が大動脈や大静脈といった大血管に浸潤している場合、大動脈や大静脈といった大血管の剥離操作や、人工心肺を使用して大血管を切除して人工血管に置換する必要があります。そのような場合、心臓血管外科の医師が、腫瘍の担当医師と合同で手術を行います。
詳しくは 大血管浸潤腫瘍治療センター のページをご覧ください。
